小さい者を神が忘れることはない | 詩編 10編

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詩編 10編

立ち上がってください、主よ。
神よ、御手を上げてください。
貧しい人を忘れないでください。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 10編12節

小さい者を神が忘れることはない

神の正義が問われています。神に望みをかけている人が失われようとしています。敵の力が強大なときに、貧しい人には何ができるでしょうか。「神はお忘れになった」と嘆くしかないのでしょうか。それとも、「神は必ず顧みてくださる」と信仰を告白するのでしょうか。

貧しいわたしが忘れられることがあったとしても、それも仕方のないことかもしれません。そもそも「わたしは神に顧みていただくに値しないのです」と言わざるを得ないからです。それでも弱いわたしは神に望みをかけます。「すべてをあなたに委ねます」と告白するばかりです。詩人は叫びます。「貧しい者を忘れないでください」。わたしには神の顧みに値するものがないとしても、そのために神がお忘れになるとは考えられません。神の正義が問われているのです。貧しい者が虐げられ、神を認めない者が栄えることは、神の御心ではありません。神は弱くされている者を御心に留められます。

貧しい人のために叫びましょう。わたしもまた、貧しく小さな者だから。神の顧みに値するものを、わたしは持っていないから。神はそのような、小さく貧しい者に対して憐れみ深い方と信じているから。神の御手は、小さくされた魂に向かって開かれます。

【祈り】

神よ、弱く小さなわたしを御心に留めてくださることを感謝します。主の御名により、アーメン。

後登 雅博(高蔵寺教会)