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ルツ4章
「信仰こそ要」


近所の婦人たちは、ナオミに子供が生まれたと言って、その子に名前を付け、その子をオベドと名付けた。オベドはエッサイの父、エッサイはダビデの父である。…オベドにはエッサイが生まれ、エッサイにはダビデが生まれた。
(ルツ 4章17節、22節)

 信仰によってユダヤの地へ来たルツは、神から祝福を受けました。未亡人であったルツは、ボアズと結婚し、子を与えられます。その子の名はオベド(従う人)。神に従う信仰を持って、祝福の中を歩んでほしいという祈りがこの名に込められています。

 ルツ記は、このオベドからエッサイが生まれ、エッサイからダビデが生まれたことを記して、閉じられます。これは、イスラエル王国最大の王とされるダビデ王の系図に、モアブ出身のルツが入っていることを明記するものです。

 この系図には、大切なメッセージがあります。ユダヤにはダビデ王朝やダビデ王個人を神聖化する風潮がありました。確かに旧約聖書は、ダビデとその王朝が神に選ばれ、用いられたことを伝えています。しかし、あくまでそれはダビデの信仰のゆえであって、その家柄や血筋によるものではありません。

 ルツ記は、ダビデ家の血筋にイスラエルが忌み嫌っていたモアブ人の血が入っている事実を隠すことなく伝えます。血筋や家柄ではなく、ただ神への真の信仰を与えられたものに、神は祝福を与えてくださることを教えるのです。

國安 光(淀川キリスト教病院)

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