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ルカ23章44-49節
「十字架上の第七のことば-凱旋-」


イエスは大声で叫ばれた。「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます。」こう言って息を引き取られた。
(ルカ 23章46節)

 いよいよ、十字架上の最後の言葉に至りました。主イエスは「成し遂げられた」と勝利を宣言されて後、死を目の前にして大声で叫ばれました。すでに、肉体の力はすっかり失われていたのにもかかわらず、大声で叫んで言われたのです。「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」。

 この事実から、私たちは何を学ぶことができるでしょうか。第一に、主は力尽きて死に飲み込まれたのではなくて、自ら進んで死なれたということです。「だれもわたしから命を奪い取ることはできない。わたしは自分でそれを捨てる」(ヨハ10章18節)と告げられていた通りです。それ故第二に、御業を成し遂げられた主イエスにとって、死は恐れを引き起こすものではなくて、父のみもとに帰るための扉に変わっているということです。

 確かに、死に対する勝利は主の復活によって決定づけられます。けれども、もうすでに十字架の上で死のとげは抜き去られていたのです。

 こうして、主イエスの故に、私たちもこの幸いな祈りを祈ることができるのです。「主よ、わたしの霊を御手にゆだねます」。

小野田 雄二(上野緑ケ丘教会)

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