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列王下5章
「安心して行きなさい」


ナアマンは言った。「…僕は今後、主以外の他の神々に…ささげることはしません。ただし、…主君がリモンの神殿に行ってひれ伏すとき、わたしは介添えをさせられます。…主がその事についてこの僕を赦してくださいますように。」エリシャは彼に、「安心して行きなさい」と言った。
(列王下 5章17節~19節)

 エリシャは、アラムの将軍ナアマンの重い皮膚病を癒やしました。そのときナアマンは、自分を癒やしてくださった主なる神だけを礼拝したいと告白しました。しかし、自分の主君がほかの神を礼拝するとき、介添え役をする将軍もひれ伏さねばならないので、それを赦してくださいと願いました。ナアマンは、もう他の神ではなく、自分を癒やしてくださった主なる神だけを礼拝したいのです。偶像を拝んではならないという十戒を学ぶ前から、「もうこの神だけを礼拝したい」という思いでいっぱいです。だから、ナアマンは職務上しなければならないことをしたくない、してはいけないと思ったからこそ願っているのです。

 それに対してエリシャは、「安心していきなさい」と言いました。エリシャは許可したわけでも、そのうち分かるだろうと思ったわけでもありません。あなたが願っている、主なる神との「平安に向かって行きなさい」と言ったのです。

 これは、列王記の王たちが次々と偶像礼拝に向かう中で、特筆すべき出来事です。主なる神を知らない異邦人の救いです。私たちも「初めの愛」を思い起こしましょう。

熊田 雄二

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