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詩編108編
「わたしは曙を呼び覚まそう」


「わたしの誉れよ
目覚めよ、竪琴よ、琴よ。
わたしは曙を呼び覚まそう。」
主よ、諸国の民の中でわたしはあなたに感謝し
国々の中でほめ歌をうたいます。
(詩編 108編2節~4節)

 この詩編は57編と60編それぞれの後半部分を合わせて一つにしたものです。57編は、苦難の中で神の助けを確信する詩編でした。また60編は、表題にダビデの戦勝の場面が記されているにもかかわらず、その内容は紛れもなく戦いに敗れたイスラエルが神に嘆願する詩です。つまりこの詩編は、苦難の中で神の助けを確信して感謝する歌(詩編57編)と、戦いに敗れた民が嘆きながら救いを祈り求める歌(詩編60編)とがつなぎ合わせられているのです。

 私たちは、物事が順調に運ぶときには当然のように神に感謝し、救いの恵みを喜ぶことができます。しかし、ことがらがうまく進まないとき、また決定的に行き詰まったときにこそ、神は救ってくださることをいよいよ確信すべきなのです。信仰者にはそれをすることが可能です。

 詩人は、竪琴を奏でながら歌っています。「わたしは曙を呼び覚まそう」。竪琴の音色は、夜明けへの祈りです。

 今はまだ暗闇なのです。しかし私たちは、神が必ず夜明けを来たらしてくださることを信じています。神は祈りに応え、必ず助けてくださいます。

禰津 省一(熊本伝道所)

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