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詩編141編
「わたしの魂をうつろにしないでください」


主よ、わたしの神よ、わたしの目をあなたに向け
あなたを避けどころとします。
わたしの魂をうつろにしないでください。
(詩編 141編8節)

 「主よ」と御名を呼んで祈ることにおいて必要なことは、へりくだりです。「わたしの魂をうつろにしないでください」と祈る人は、ひたすら主に依り頼んでいます。そこには、あのラオディキアの信徒に宛てた手紙に記されている自己満足、「わたしは…何一つ必要な物はない」(黙3章17節)という思いは微塵もありません。ただ主に目を注いで、すべてを求めて待ち望む裸の魂がそこにあります。

 このように自分が裸だと知る心で祈ることができたなら、もっと確信をもって自分の歩みを重ねていくことができるに違いありません。自分がどれほど頼りなく、自分がどれほどいろいろなものに欠けていようとも、主に祈り求めます。あるいは反対に、自分がどれほど多くのものを持ち、何事かを成し遂げても、主に目を注いで同じように祈ります。主のもとに生きる自分が本当の自分だと知るように導かれるからです。主にあってその人らしく養われ、訓練されます。

 あらゆる機会に、我に帰って歩むことができるように、この祈りを心に守り続けたいと思います。「わたしの魂をうつろにしないでください」。

貫洞 賢次(札幌伝道所)

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