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マラキ2章
「共同体の指導者の責任」


だが、あなたたちは道を踏みはずし
教えによって多くの人をつまずかせ
レビとの契約を破棄してしまったと
万軍の主は言われる。
わたしも、あなたたちを
民のすべてに軽んじられる価値なき者とした。
あなたたちがわたしの道を守らず
人を偏り見つつ教えたからだ。
(マラキ 2章8節~9節)

 捕囚後のイスラエル社会の腐敗の原因は、何より祭司の堕落にありました。主が祭司に求められたことは、神との契約に生きることです。それは「畏れをもたらす契約」です(5節)。それゆえ、祭司は、神に対する畏れをもって、神への契約的応答として、誠実に職務を果たす義務がありました。また祭司は、「真理の教え」を人びとに伝え、それによって「多くの人々を罪から立ち帰らせる」責任がありました(6節)。

 しかし、現実の祭司は、主の道を踏みはずし、教えによって多くの人をつまずかせ、契約を破棄していました(8節)。祭司は共同体の宗教的・倫理的支柱でしたので、彼らの堕落が民にも大きな影響を与えました。イスラエルの民は、結婚における契約を軽んじ、異教徒と結婚するために安易に離婚するようになりました。契約を破る生き方が広がっていました。

 このように、指導者のあり方が共同体に決定的な影響を与えます。共同体の指導者である牧師の信仰と生活のために祈りましょう。また牧師を育てる神学校のために祈りましょう。

袴田 康裕(神戸改革派神学校)

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