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マルコ10章
「自分を捨ててわたしに従って来なさい」


イエスは彼を見つめ、慈しんで言われた。「…そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」
(マルコ 10章21節)

 私たちは、神に自分が受け入れられていることを知るまでは、自分自身を守ろうとして、なかなか心を開きません。ここに出てくる金持ちの青年も同様でした。律法を守ろうとし、むしろ、そんな自分を誇っていました。しかし、自分を神の前で謙遜にして、幼子のように素直な心で神の国を受け入れるのでなければ、神からの恵みにあずかることはできません。自分を捨てて、神からの憐れみと恵みを素直に受け入れることが救いのはじまりです。

 このことを知らせるために、主イエスはこの青年に自分の頼みとしているこの世のものに望みを置かずに、一切のものを捨てて従ってくることをお命じになりました。しかし、彼にはそれができませんでした。

 私たちも、彼を非難することはできません。なかなか自分を明け渡すことができないからです。しかし神は、人が自分を捨てて神に従うことができるようにおできになります。それは、御自分を捨てて人びとに仕えられ、十字架における贖いを示すことによってです。この主イエスのもとに来て、その犠牲が自分のためであることを悟るときにこそ、自分を捨て、幼子のように素直に主の恵みのなかに生き、主に従うことができるようになるのです。

 

 【祈り】

 あなたの恵みの中に生きることができますように。わたしの心をあなたに明け渡せるように助けてください。

片岡 正雄(青葉台教会)

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