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サムエル上3章
「エリによるサムエルへの訓戒」


サムエルは成長していった。主は彼と共におられ、その言葉は一つたりとも地に落ちることはなかった。
(サムエル上 3章19節)

 エリは息子たちが神を汚す行為をしたと知りながら咎めず(13節)、息子たちは主を知ろうとしないならず者になってしまいました(2章12節)。それなのに、主はエリのもとでサムエルが育つようにされました。もっとふさわしい人はなかったのかと思うかもしれません。しかし主は、過去に弱さを見せたエリにサムエルの教育を担当させました。サムエルが主から受けた言葉を誰をも恐れないで伝える預言者となるためです。

 ある夜、少年サムエルに主の言葉が告げられました。自分を育ててくれたエリとその家族に主から厳罰が下るという実に厳しい内容でした。サムエルはエリに伝えることを恐れます。エリは「お前に何が語られたのか、わたしに隠してはいけない」と、サムエルの恐れを見抜いて諭します(17節)。サムエルは恐れを振り払い、隠し立てをせず語りました。

 この経験をしたサムエルが、言葉は一つたりとも地に落ちることのない、信頼するに足る主の預言者(19、20節)へと成長していきます。主はエリの弱さある過去をも、サムエルのために用いられたのです。

 私たちも弱さ、欠けにより失敗してしまう者ですが、主はその失敗をも踏まえつつ、私たちをも用いてくださるのです。

 

 【祈り】

 弱さ、欠けのあるわたしですが、主が用いようとされるときには僕として従うことができますように。

吉田 崇(吉原富士見伝道所)

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