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ルカ1-2章
「福音を聞きそして祈ることへ」


ユダヤの王ヘロデの時代、アビヤ組の祭司にザカリアという人がいた。その妻はアロン家の娘の一人で、名をエリサベトといった。
(ルカ 1章5節)

 この始まりは、この福音書が誰のためのものなのかということを示しています。ザカリアとエリサベトの老夫婦は、決して私たちから遠いところにいる人ではありません。いずれは誰もがこの二人のように年老いていきます。

 聖書は彼らについて、子どもがなく、既に年をとっていたと語ります。これはいわば彼らの人生の影の部分です。こういう影の部分があるということも、この夫婦と私たちとを結び付けています。なぜ自分には他の人には当たり前に与えられているような祝福がないのだろうかと、ふと思ったり、また長きにわたって考え悩むことがあります。こういう私たちの、そのままの現実が、福音書のスタートです。

 年をとり、子どもも与えられず、その中で、ひっそりと自分の人生を終えようとしていたザカリアは、口を閉ざされました。それは、閉じてしまった心を再び神に向かって開くため、また自分でそのゴールを据えていた人生を、神が与えてくださる新しい道へと変更させるためでした。

 自分の口から出る言葉ではなく、神から与えられる言葉を受け取るために、今朝も福音の御言葉から聞き、心から出る神への声としての祈りを、天に向けたいと思います。

 

 【祈り】

 あなたに心を開き、福音の喜びを受け取り、きょうも神を見上げることができるようにさせてください。

吉岡 契典(板宿教会)

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