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ヤコブ1章
「いろいろな試練に出会うときは」


わたしの兄弟たち、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい。
(ヤコブ 1章2節)

 信仰を持てば苦しいことがなくなると期待する人がいます。人生におけるさまざまな苦しみや悩みから解放されたくて教会に来たという人もいれば、キリスト者になっても依然として苦しみがなくならないと悩む人もいます。

 しかし、聖書は、信仰を持てば、その結果として試練がなくなるとは教えていません。むしろ、使徒ヤコブは、「わたしの兄弟たち、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい」と語ります。

 「試練」とは、字のごとく「試して練る」という意味です。「信仰が試されることで忍耐が生じ」、そのことによって、「私たちは完全で申し分なく、何一つ欠けたところのない人にな」る、と聖書は約束しています(3、4節)。つまり、試練とは、神が私たちの信仰を完全なものへと導くための手段なのです。

 主イエスが地上で多くの試練に苦しまれたと同様に、キリスト者の人生にもさまざまな試練や苦しみがあります。しかし、「イエスが、死の苦しみのゆえに、栄光と栄誉の冠を授けられた」ように(ヘブ2章9節)、喜びと忍耐をもって耐え忍ぶなら、いつか私たちも「神を愛する人々に約束された命の冠をいただく」ことになります(ヤコ1章12節)。

 

 【祈り】

 主のように、苦しみを耐え忍び、完全で申し分なく、何一つ欠けたところのない者にならせてください。

朴 徹(筑波みことば教会)

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