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雅歌8章
「勇み歌わん、主を愛する、愛をば愛をば」


大水も愛を消すことはできない

愛を支配しようと
財宝などを差し出す人があれば
その人は必ずさげすまれる。
(雅歌 8章7節)

 愛が自由なる翼を広げて、人間を包むとき、この世界がいかなる悪に覆われていても、生きるに値するものであることを教えてくれます。しかし、ひと度、愛を自らの手のひらに囲おうとするとき、愛はその人から見えなくなり、ゆえに、この世界を物憂いものとしてのみ映し出します。

 恋しい人を待つおとめの愛の歌に心を寄せてきました。おとめの愛は炎が燃え上がるような情熱と、不安を煽り立てる衝動を含み持っていました。愛が遠くにしか見えないとき、寂しさがおとめを死へと誘ったこともありました(6章11節)。愛と価値を等しくするものは何もないから、その身をかけようとしたのでした。

 愛は歓びも哀しみもそれらをより鮮明に現わす強い力を持っています。そして、その偉大な力をもって、人間が本当に見つめるべきものを教えてくれます。恋しい人イエスです。

 私たちの日々には、「大水が喉元に達しました」(詩69編2節)というような生き地獄、死を思う過酷さがあるにも関わらず、私たちは天を見上げることをやめません。主イエスと共に歩み続けます。愛は決して滅びないからです。愛が私たちを導くからです。今を越えて永遠へと、地上を越えて天へと。さあ、クリスマスが近づいてきました。恋しい人の到来に、共に愛の歌をささげましょう。

 

 【祈り】

 主よ、あなたの愛を歌いながら、天に続く道のりを歩ませてください。

柏木 貴志(岡山教会)

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