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ルカ10章
「主の足もとに座って」


「しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」
(ルカ 10章42節)

 主イエスはベタニア村にお入りになりました。そこにいるある家族を訪ねるためです。住人のマルタはさっそく、主イエスを家に迎え入れました。

 マルタには妹のマリアがいました。主イエスを迎え入れた二人の様子は対照的です。もてなすマルタ。マリアはというと、主イエスの足もとに座っています。マルタは当然、おもしろくありません。「わたしがこんなに一生懸命やっているのに!どうしてマリアは何にもしてくれないのかしら?イエス様もイエス様よ。一言、手伝ってくれるように言ってくれればよいのに!」。

 マルタは主イエスとその一行をもてなしました。客人をもてなすことはふさわしいことです。正しいことです。良いことです。そのことを主イエスはご存じでした。そこで、主イエスは言われたのです。「必要なことはただ一つだけである」(42節)。ただ、一つだけ。必要なことが強調されています。それではこのところで主イエスが必要としているのは何でしょうか。温かいスープや良く焼けた肉ではないのです。それは、このお方のところに、近くにきて話を聞く。このお方の声を聞く。これこそ、イエス・キリストが必要としておられ、私たちにとっても必要なことなのです。

 

 【祈り】

 主よ、心騒がせることなく、本当に大切なことに思いを向けることができますように。

小宮山 裕一(網島教会)

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