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マタイ2章
「旧約に示された救いの歴史とクリスマス」


それは、「わたしは、エジプトからわたしの子を呼び出した」と、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。
(マタイ 2章15節)

 本章では、主イエスがお生まれになった後のクリスマス物語が描かれます。ただし多くの人が抱くような、心温まるクリスマス物語のイメージとは異なり、痛みや悲しみを引き起こす暗いエピソードが多く含まれています。

 東方の占星術の学者たちの来訪の後、主の天使がヨセフに現れ、幼子イエスを連れて、妻マリアとともに急いでエジプトに逃れるように伝えます。ヘロデ王による、ベツレヘム周辺の二歳以下の男児を殺害せよとの命令が出されようとしていたときでした。やがてイエスがその名を冠して呼ばれることになるガリラヤのナザレに行くことになるのは、ヘロデ王の死後のことです。

 出エジプトやバビロン捕囚の出来事を背景に、イザヤ、エレミヤ、ホセア、ミカなど数多くの預言を引用して描かれるマタイのクリスマス物語の道程は、あたかも旧約聖書のダイジェストのようです。そこで繰り返し現れるのは、ご自身の民への神の深い憐れみとそれに反抗する神の民の頑なさです。

 ここに主イエスがお生まれになった理由があります。クリスマスには、どれほど頑なであろうともご自身の民を決して捨て置かれない主なる神の究極の愛が示されています。

 

 【祈り】

 憐れみ深い主よ、改めて主イエスの御降誕が素晴らしい神の救いの御業であることを覚えて感謝します。

唐見 敏徳(忠海教会)

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