2018年10月17日(水) ルカ19章 主の名によって来られる方


「主の名によって来られる方、王に、
祝福があるように。
天には平和、
いと高きところには栄光。」(ルカ19:38)

 受難週に入る日曜日を「棕櫚の主日」と呼びます。その日の出来事が、19章28節以下の主イエスのエルサレム入城です。この当時、エルサレムは世界の覇者ローマ帝国の支配の下にありました。それだけに、住民たちはこの状態から解放してくれる王を期待していました。この時、大勢の群集は、その王を主イエスに期待しました。それがこの光景です。

 主イエスは、わざわざ子ろばを連れてこさせ、それにお乗りになって入城されました。王であるならば、馬に乗って来るはずです。それにもかかわらず、あえて子ろばに乗られたのは、ゼカリヤ書9章9節の預言の成就のためでした。

 ろばに乗って来られる王は、「高ぶることなく」来ると言われています。聖書において、ろばは貧しさとへりくだりを表す動物です。それに乗って来られるお方こそ、ご自分の命をささげて仕える主イエスです。このお方は、十字架の低さにまでへりくだられました。まさに預言の言葉が指し示す「主の名によって来られる方」の姿がそこにあります。このへりくだりにまことの王の姿を見出します。