2019年2月2日(土) 詩編46編 力を捨てて、神を知る


「力を捨てよ、知れ
わたしは神。
国々にあがめられ、この地であがめられる。」
万軍の主はわたしたちと共にいます。
ヤコブの神はわたしたちの砦の塔。(詩編46:11-12)

 きょうの詩編は、危機的状況のただ中で、それを超えて働かれる神への信頼を歌います。天変地異の中にあっても、私たちの神は天地万物を創造された神。政治的な混乱と戦争の動乱の中にあっても、私たちの神は歴史を支配される神。私たちの避けどころや砦となって守っていてくださるインマヌエルなる神。そして、圧倒的な力で争いを止められる万軍の神。だから、この神を信頼する私たちには恐れはないと、信仰の確信が民を支えます。

 その民に、神は「力を捨てよ」と呼びかけます。自らの残っている力や武器で戦うことをやめ、静まって、完全に神の御業に身を委ねることを求められます。神への全面的な降伏、それは神への全面的な信頼の証なのです。

 時に神は、人間の営みを圧倒的な力で止められることがあります。自然災害や戦いのあと、人が自らの無力さに覆われ、荒廃した大地が人の営みの止んだ静けさに覆われているそのただ中で、人も自然も呼びかけられます。「知れ、わたしは神」である、と。この御声に聞き従う者には、どのような時も神の平和が与えられます。