2023年2月18日(土) 詩編8編 全地に満ちる主の御名をたたえよう


主よ、わたしたちの主よ
あなたの御名は、いかに力強く
全地に満ちていることでしょう。
天に輝くあなたの威光をたたえます(詩編8:2)

 満天の星空を眺めていると、この大宇宙の中でいかに自分の存在が小さなものであるのか、気づかされます。この詩編の作者もそれに似た経験をします。しかし、この詩編は単に宇宙の広さや大きさに圧倒されているのではありません。この詩編の作者が見ているのは、月や星の背後におられる創造者であり救い主であられる神です。

 この詩編は冒頭と結びで全く同じフレーズが繰り返されます。そこに歌われているのは、宇宙の大きさではなく、神の偉大さです。作者の心は紛れもなくこの神に向けられています。その偉大な神がお造りになった月も星も、またそれが置かれている天空も、人間と比較にならないほど大きな存在です。けれども、神の関心はその広大な宇宙ではなく、一人の小さな人間に向けられています。

 それは、この詩編の作者にとって栄誉でもあり、驚きでもあります。人間が神のかたちを持つものとして造られ、万物を治める権能を与えられていることに畏れの気持ちさえ感じています。アダムの堕落以来、完全には神のかたちを持ち合わせていないにもかかわらず、なお人間を御心に留めてくださる神への驚きです。この驚きを前に、口から出るのはただ神ヘの賛美よりほかはありません。

 【祈り】 主よ、小さなわたしに今も目を留めてくださり感謝します。あなたの御心に添う者へと造り変えてください。