2023年7月24日(月) アモス9章 回復以上の恵みの約束


その日には
…廃虚を復興して
昔の日のように建て直す。
こうして、…
わが名をもって呼ばれるすべての国を
彼らに所有させよう、と主は言われる。(アモス9:11-12)

 アモスの見た最後の幻では、偶像に汚された聖所の祭壇に立つ主なる神が、「罪に染まった」「小石ひとつ」こぼれることなく徹底的な裁きを下すと告げられます。背教と不正がはびこり、虚しい繁栄と平和を享受するイスラエルは、神の怒りの裁きを避けることは決してできません。

 なぜイスラエルは自らを恵まれた民として自惚れてきたのでしょうか。神の目には他の国や民族と何の区別もありません。ただ神がその主権をもってイスラエルを選ばれたことだけが恵みの根拠です。その恵みを忘れ、神をも忘れ、偶像に支配され、罪に支配され続けた結果の審判です。罪に相応しい裁きは必ず起こります。

 けれども、神は民を憐れみ、その後の回復と祝福を約束されるのです。

 11、12節は、使徒言行録15章で、初代教会から始まろうとする異邦人伝道を励ます言葉として引用されます。旧約の裁きの預言者アモスの言葉が、新約のキリスト信仰の光を通して再解釈されます。アモスの預言が単にイスラエルの回復だけでなく、その回復したイスラエルを用いて世界宣教につながる異邦人伝道の幻を与える、という神の恵みがあったことを、再発見したからです。

 【祈り】 「しかし、わたしは…信仰が無くならないように祈った。だから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい」(ルカ22章32節)という主イエスの祈りにすがります。