2023年10月21日(土) 詩編28編 主はわたしの声を聞いてくださった


主をたたえよ。
嘆き祈るわたしの声を聞いてくださいました。(詩編28:6)

 作者は、「神に逆らう者、悪を行う者」(3節)に、攻撃され続けていました。

 絶えることのない攻撃の中で作者は、「わたしに対して沈黙しないでください。あなたが黙しておられるなら、わたしは墓に下る者とされてしまいます」と、主に訴えます(1節)。墓に下るとは死ぬということです。それほど追い込まれているのに、主は黙しておられる。

 しかし、作者はあきらめません。主に「救いを求めて叫び」続けました(2節)。「救いを求めて叫び」続ける作者を、主は、そのままにはしておかれません。作者の祈りを聞きあげ、「主はわたしの力、わたしの盾」と喜び躍り、歌をささげて感謝する者としてくださいました(7節)。

 しかし、主の救いの御業は、それだけで終わりませんでした。最初作者は、「嘆き祈るわたしの声を聞いてください」と、自分のことだけを祈る者でした。しかし、祈りに応えてくださる主の御業は、「お救いください、あなたの民を」(9節)と、人のために祈る者へと作者を変えていきました。

 祈り求め続ける者に主が与えてくださる救いの喜びは、その人の中にとどまっていません。泉のように溢れ出て、他の人のために祈らずにはいられなくなるほどの喜びなのです。

 【祈り】 わたしの祈りを聞いてくださる主よ。あなたにたゆまず祈り続ける者にしてください。