2023年10月27日(金) 創世記26章 神への感謝と執着からの解放


「主があなたと共におられることがよく分かったからです。」(創世記26:28)

 イサクはペリシテ人の王アビメレクのところに寄留していましたが、井戸を埋められるという嫌がらせを受け、出て行くように言われてしまいます。

 出て行った先でイサクは井戸を掘ります。しかし、その地の人びとは井戸の所有権を主張します。別の井戸を掘り当てましたが、それについても争いが生じます。そこでイサクはそこから移って、さらにもう一つの井戸を掘り当てました。これについては争いが起こらず、イサクは神に感謝しました。度重なる争いについては不平を言うことなく、与えられた井戸については感謝したのです。

 そのイサクをアビメレクが訪ねて来ます。イサクは自分を追い出しておいて、なぜ自分のところに来たのかといぶかりますが、アビメレクはこたえます。「主があなたと共におられることがよく分かったからです」。それは、井戸をめぐってのイサクの振る舞いを見てのことでしょう。イサクは、自分の力で手に入れたものによって自分の力で生きているのではなく、神から与えられるものによって生かされています。それがために、この世のものである自分の権利に執着しなくてよいのです。そして、その姿に、世の人は、まことの信仰者を見るのです。

 【祈り】 わたしもこの世のものへの執着から解放されますように、神への感謝を増し加えてください。