あさのことば 2005年5月27日(金)放送     あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

三川栄二(稲毛海岸教会牧師)

三川栄二(稲毛海岸教会牧師)

メッセージ: 「涙と共に種を蒔く人は」


 いかがおすごしですか。三川栄二です。

 女性の方がネックレスやイヤリングとして身につける真珠は、真珠貝の涙だと言われます。貝の中に砂か何かの異物が入り込むと、貝はそれを何とか外に押し出そうとして分泌液を出し、その分泌物が異物を覆い包んで固まる、その塊が真珠なのだそうです。外から異物が入って、貝は痛い思いをし、その痛みで流した涙の結晶が真珠ということです。

 試練や悲しみの中で流す涙は、ただ無意味に流されていくわけではない、真珠のように美しい結晶となって、わたしたちの心の中に蓄えられていくのです。昨日の悲しみが、今日を生きる勇気と希望の涙となって、結晶となっていくのです。

 聖書には、「涙と共に種を蒔く人は、喜びの歌と共に刈り入れる。種の袋を背負い、泣きながら出て行った人は、束ねた穂を背負い、喜びの歌をうたいながら帰ってくる」とあります。詩編126編5、6節です。

 せっかく種を蒔いても、収穫を目前にして台風でだめになってしまう、実を実らせる直前に風で実が落ちてしまう、そんな労苦を重ねながら失望と落胆の中で種を蒔くとき、やがては収穫の喜びを迎えることができるようになります。それは問題や失敗の繰り返しの中から、新しい希望を生み出されていき、その希望は失望に終わることがないということでもあります。わたしたちも、涙と共に種を蒔いていきますが、そこには必ず収穫の喜びがあることを信じて、今日の種まきに励んでいきましょう。

Copyright (C) 2005 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.