あさのことば 2005年8月9日(火)放送     あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

足立正範(日本キリスト改革派教会牧師)

足立正範(日本キリスト改革派教会牧師)

メッセージ: 「呪ってはならない」

 ご機嫌いかがですか。日本キリスト改革派教会の牧師、足立です。

 あなたは、本を2冊選ぶなら、何を選びますか。私は聖書と石川啄木の短歌「一握の砂」です。啄木は、その本の中で「どんよりとくもれる空を見てゐしに人を殺したくなりにけるかな」と、歌っています。

 怖い歌ですね。でも人の心を捉えた歌です。人だけが人を殺そうと思い、人を殺すのです。

 私は曇り空を見て、人を殺そうと思ったことはありません。だが人を憎み、殺したいと思う心を持っています。それは、人を呪うことでもあります。

 新約聖書のローマの信徒への手紙12章14節に、パウロが言っています。「あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい。祝福を祈るのであって、呪ってはなりません。」

 人類の先祖アダムが人を殺し、彼の子たちが殺しあって以来、私たちは啄木が歌うように生まれながらに人を憎み、殺したいと思う心を持っています。

 神の子、キリストは私たちのために死なれました。神は私たちを愛してくださいます。だからパウロは、私たちに人を憎み、殺し、呪うことから解放されている、十字架のキリストによって、と語りかけているのです。

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