熊田なみ子のほほえみトーク 2008年8月12日(火)放送

熊田 なみ子(スタッフ)

熊田 なみ子(スタッフ)

あなたとわたしの生きてる時間 ことばと平和-7つ道具を使って-

 「ことば」「こころ」「いのち」をキーワードにお送りしているほほえみトーク。今日は「ことば」です。

 ずっとアメリカに住んでいる友人がカードとチョコをくださいました。「キリスト教のない日本の環境で、神様の恵みが満ちている教会が、遠いアメリカからも輝いて見えるようです。日本の社会の命の泉となってください!」久しぶりの嬉しいお便りです。暑さの中で冷たい美味しいお水をいただいたような爽やかな気分になりました。かつては敵国であったアメリカ、今の日本ではアメリカと戦争をしていたことも知らない若者たちがいます。忘れてはいけないたくさんの大切なことが8月には蘇ってきますね。8月15日の敗戦記念日。B29が戦闘機ではなくエンピツ?と言う子どもたちがいる今の日本。でも心の闇は深いですね。今は戦後というより戦前?いや、戦場であるかのような悲しい事件が身近に起こったりしています。

 私の本棚に既に絶版となってしまった本、「話しことばの科学」(斉藤美津子著)があります。最近また本を開き大変心が動かされたのです。国と国、会社と会社、人間と人間、いろいろな関係の中でなぜ誤解が起こるのだろうか、を著者は考えてくださっているのです。

 それでは斉藤先生のことばの7つ道具をご紹介します。
●事実と推量を区別する。「らしい」ということは、「・・・だ」ではないこと。これを混同したり同一視したりしないようにする。
●時、時間のないことばに注意する。どんなことばでも時間のないものは、相手に誤解されたり、錯覚を与える不正確な地図です。
●場所のないことばに注意する。これも不正確な地図。「彼は秀才だった」というのは、どの学校で、何時ごろと明瞭にしなければ人を混乱させます。
●誰、どれ、何とできるだけはっきり具体的に指摘すること。
●「私には」「自分には」という言葉を使う習慣をつけること。
●「私の知っているかぎりでは・・・」をつけるよう注意する。
つまり人間は全部知るということが不可能であることを十分に意識すること。
●「どの程度」ということもはっきりさせること。「彼の仕事は将来性がない」などということばは、非常に誤解と曲解を抱かせます。どの程度なのかを明確にしないと、全くダメなような錯覚を与えます(P219-220)。

 先生によると「人物の批評や問題を解決したい時」は特に大切であり、最も正確なことばの地図が必要な時である、と書かれています。地図は人を迷子にしてはいけないのですね。
 隣人との人間関係に悩む時、ことばが適切に使われないことが多いですね。平和な社会を作り出すために語ることばをよく用いていきましょう。
 「柔らかな応答は憤りを静め、傷つけることばは怒りをあおる。」(箴言15:1)  くまだなみこ

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