あさのことば 2009年4月16日(木)放送     あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

鈴木牧雄(湘南恩寵教会牧師)

鈴木牧雄(湘南恩寵教会牧師)

メッセージ: 神のものは神に

 いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。マタイによる福音書22章20節からです。

 「イエスは、『これは、だれの肖像と銘か』と言われた。彼らは、『皇帝のものです』と言った。すると、イエスは言われた。『では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。』」

 当時のユダヤはローマ帝国に支配され、皇帝の肖像と名前の刻まれた貨幣が流通していました。ユダヤ人の民族感情からすると使いたくありませんでしたが、この貨幣で税金を納めなければなりません。とても微妙な問題でしたが、ユダヤの指導者たちはこの問題をイエスにぶつけて陥れようとしていたのです。
 すると主イエスは、貨幣に皇帝の肖像と名前があるのを見せながら、こうおっしゃいました。「皇帝のものは皇帝に返しなさい」、つまり、税金は納めなさい。しかしすぐに「神のものは神に返しなさい」と続けられたのです。

 主イエスは、決して皇帝を崇拝せよと命じられたわけではありません。ただ、皇帝が平和をもたらし経済を安定させてくれたことは事実であり、それにはきちんと御礼を返すべきです。しかしこの世の権力では包みきれない別世界があることを忘れてはなりません。愛と真理の支配する神の国です。「あなたがたはこの世の国の中に生きつつ、神の国に国籍を置きなさい。そうすれば、神の真理と愛の内に本当の喜びをもって生きることができます。」これが、「神のものは神に返しなさい」と言われた主イエスの真意だったのです。

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