あさのことば 2013年6月10日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

佐藤紀子(上福岡教会執事)

佐藤紀子(上福岡教会執事)

メッセージ: あなたは値高く貴い

 ご機嫌いかかですか。上福岡教会の佐藤紀子です。
 わたしは現在、看護師として働いています。
 わたしが看護師になろうと決心したのは、高校生のとき広島の原爆病院で看護師が不足しているため、病棟を閉鎖しているというニュースを耳にしたことでした。母が看護師だったこともあり、看護という仕事は身近なものでした。子供の頃からケガをした人にアカチンを塗ったり、包帯を巻いたりすることに興味を持っていました。ナイチンゲールや沖縄のひめゆりの塔などを読み、やりがいのある仕事だな…と思っていましたが迷っていました。でも今も原爆で苦しむ人のための病院が十分機能していないというニュースで看護師になる決心を促されました。

 高校生の修学旅行で原爆ドームに行きました。無残なドームと悲惨な資料にたくさん触れ、尊い命の犠牲、今なお原爆後遺症で苦しむ方々の存在を見聞きし、激しく心を揺り動かされていたわたしは、せっかく存在する原爆病院が人手不足で機能していないのなら、すこしでも役に立ちたいと思い決心したのです。

 現在埼玉県の病院で終末期医療に従事しています。人はいつか必ず死を迎えます。広島での勤務の道は開かれませんでしたが、大切な命と関わり、看護という仕事に導かれたことを感謝し、日々励んでおります。「わたしの目にあなたは値高く、貴く、わたしはあなたを愛し…(イザヤ書43章4節)」と示してくださった主の愛を、苦悩している患者様とそのご家族に少しでも提供し、主の平安が与えられますよう願っています。

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