あさのことば 2016年12月8日(木)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

山下正雄(ラジオ牧師)

山下正雄(ラジオ牧師)

メッセージ: 神のように

 ご機嫌いかがですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
 聖書の最初の書物『創世記』には、エバに禁断の木の実を食べるようにと誘惑する蛇の話が出てきます。そのとき、蛇が使った決め台詞は、「それを食べると、目が開け、神のように善悪を知るものとなることを神はご存じなのだ」というものでした(創世記3:5)。

 しかし考えてみると、創世記は人間について「神は御自分にかたどって人を創造された」と述べています(創世記1:27)。言い換えれば、禁断の木の実を食べなくても、人間はある意味で神のようだ、ということにほかなりません。それにもかかわらず、蛇は、人間にそれ以上の可能性があることをほのめかして、神と等しくなれる、とそそのかします。
 しかも、神は人間がそうなることをあたかも邪魔しているような言い方です。神が人間に与えた恵みを疑わせ、神に逆らわせようとする言葉です。

 これは、時代が下った今でも、常に人間がさらされている誘惑です。人間は神以上になれる。いや、神こそ人間が造り出した者にすぎない、と豪語してやみません。これ以上畏れるものを失った人間の行きつく先は、残念ながら、悲惨な世界でしかありません。聖書の言葉を借りれば、目が開けたアダムとエバの見た自分たちの姿は、「神のよう」どころか、裸の自分たちでした。

 今日の聖書の言葉…「二人の目は開け、自分たちが裸であることを知り、二人はいちじくの葉をつづり合わせ、腰を覆うものとした。」創世記3章7節

コントローラ


自動再生されない方はこちらから再生(mp3形式)
Copyright (C) 2016 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.