Rejoice 連携 カルヴィニズムる人たち #30 2021年6月1日放送

加藤千加子(名古屋教会会員)

加藤千加子(名古屋教会会員)




 左/ リードオルガン修理
 右/ 愛知県芸術劇場コンサートホール
リードオルガン修理  愛知県芸術劇場コンサートホール



Q どのような仕事をしておられるのですか

A パイプ(電子)オルガン・リードオルガンの演奏と指導をしています。演奏会は、コンサートホールでの演奏もありますが、近隣の教会での演奏が多くあります。名古屋教会では、この場所に教会があることを知らない人や、礼拝に来るのは敷居が高いけれど教会はどんなところだろうと知りたい人に向けて、気軽に足を運べる機会として演奏会を開いています。指導の方は、奏楽で必要に迫られて習いに来る人もいますし、信仰を持たない人も趣味で習いに来ています。


Q 仕事を始めるきっかけは何でしたか

A 私はキリスト教主義学校で中学から大学まで学びましたが、大学時代にパイプオルガンと出会い、卒業後、チューリヒ音楽大学でパイプオルガンを学びました。音大を卒業するまで洗礼を受けていませんでしたが、オルガンをはじめとするキリスト教音楽に惹かれて礼拝に参加するうちに信仰を自覚し、帰国後に洗礼を受けました。
 信仰は持っていないがキリスト教音楽に興味があるとか、趣味で所属する音楽団体で宗教曲を演奏する人はたくさんいます。そんな人たちがかつての私のように、音楽を通して少しでもキリスト教に興味を持ってもらえたらと思ったことがきっかけです。


Q どのような聖書の御言葉に励まされていますか

A 民特定の御言葉だけに励まされているというよりは、準備をしている曲の成り立ちや、歌詞の元になった聖書箇所を読んで、神様の恵みを感じながら練習しています。例えばこの原稿を書いている今、練習している曲に関連して言うと、詩編18編「主はわたしの岩、砦、逃れ場…」や、ルカ16章22節からアブラハムのふところについて考え、天の国が、神に立ち帰る者にとっていかに慰め深い場所であるかを想像し、神様の御業に心を動かされながら練習しています。作曲家それぞれの聖書解釈を、音楽を通して味わう中で、作曲家たちがとてもよく聖書を学んだことを知ります。


Q 信仰者として心がけておられることがありますか

A 信仰のある音楽家は、自分の快楽のためだけに弾くのではなく、人の想像を超えた大いなる神を讃えるために弾くという特徴があると思います。どんな曲を弾く時でも、神様に感謝しながら弾くように心がけています。


Q 仕事をとおしてどんなことを目指しておられますか

A キリスト教音楽を通して、信者でない方にはキリスト教に興味を持ってもらうこと、信者の方にはキリスト教音楽について学びあっていくより多くの機会を作りたいと思っています。
 例えば讃美歌はキリスト教音楽の要ですが、讃美歌の中で宗教改革者マルティン・ルターが作曲あるいは作詞した讃美歌をどのくらい挙げられるでしょうか。礼拝でなじみのない聖書個所の説教を聞くことには熱心でも、歌われる讃美歌を「自分の知らない曲」だからといって、「今日の選曲は残念だ」と戸惑うことはありませんか。讃美歌となると音楽を伴うためにどうしても好き嫌いで判断しやすくなるのは残念なことです。宗教改革時代の伝統ある讃美歌は、プロテスタントの信者として積極的にもっと知る人が増えたら良いなと思っています。


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