月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年2月3日(火)

コヘレト5章 富にまさる恵み

銀を愛する者は銀に飽くことなく富を愛する者は収益に満足しない。
これもまた空しいことだ。(コヘレト5:9)

 「富は人を幸福にする最大の手段」という考えを、建前で否定するのは簡単です。しかし、本音では否定しきれないことを、だれもが感じているのではないでしょうか。富に頼る生き方を、頭から否定する必要はないし、お金なしに生きられる、と強がる必要もありません。

 けれども、富が人生にとってただひとつの価値であるかのように考えることを、コヘレトは戒めています。「富を愛する者は収益に満足しない」からです。お金をたくさんもつ人は、さらに多く蓄えようと苦労します。コヘレトは、これもまた空しい営みだ、と言います。富は、それに寄生する者を引き寄せ、人間関係を複雑にします。利殖のための気苦労は、安らかな眠りさえ奪います。

 聖書は、貧しさや欠乏が人を幸福にする、とも言っていません。富の有る無しに、人生の究極の意味や満足を求める、そのどちらの生き方をも戒めているのです。ではどうすれば空しさを克服できるのか。すべてを神からの賜物として受け入れる信頼です。神の善意に委ね、神の平安に包まれて歩みましょう。

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