月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年11月29日(日)

詩編39編 二つの沈黙

わたしは口を閉ざして沈黙し
あまりに黙していたので苦しみがつのり
心は内に熱し、呻いて火と燃えた。

わたしは黙し、口を開きません。
あなたが計らってくださるでしょう。(詩編39:3-10)

 詩編39編には、二種類の沈黙が記されています。一つ目は「わたしの道を守ろう、舌で過ちを犯さぬように」と言って、自分の力によって完璧であることを目指すゆえの沈黙です。この沈黙は、結局のところ失敗に終わります。ただ我慢をして沈黙していたので、ストレスとなり、心が熱せられて火を吹きます。

 この失敗は、人間がいかに小さな存在であるかを教えてくれます。「御覧ください、与えられたこの生涯は、僅か、手の幅ほどのもの。御前には、この人生も無に等しいのです」(6節)、と詩人は告白します。また、この体験は、「あなたに背いたすべての罪からわたしを救い」(9節)と罪の赦しを求める者に詩人を変えました。

 自分自身が、罪深く、かつ、はかない存在であることを思い知ったとき、私たちはもう一つの沈黙へと招かれます。詩人は、「何に望みをかけたらよいのでしょうか」と問い、主に向かって「わたしはあなたを待ち望みます」と告白します。祈りに応えてお働きくださる主を信頼するがゆえに、神を待つ沈黙のうちに平安な心で留まることができるのです。

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