月刊誌リジョイス 聖書日課 2010年5月9日(日)

詩編58編 義の神は確かにいます

人は言う。
「神に従う人は必ず実を結ぶ。
神はいます。
神はこの地を裁かれる。」(詩編58:12)

 神から公正な支配や裁きの責任を委ねられたはずの権力者たちが、かえって不正と不法によって人びとを虐げる。そんな現実を、詩人は激しく糾弾し告発します。

 さまざまなたとえを用いながら、強烈な感情を表現していきます。「流れ去る水のように」「なめくじのように」「太陽を見ない流産の子のように」と、圧倒的な言葉を尽くして滅びを願います。穏やかではありません。こんな荒ぶる祈りを前に、私たちは戸惑ってしまいます。しかし、この詩は私たちを、権力者への怒りと呪いに満ちた苦しさのなかに置き去りにはしません。世界のまことの支配者であられる神の絶対的介入を望み見る高みまで導いてくれるのです。

 「神はいます。神はこの地を裁かれる」(12節)という確信の表明が、祈りの中心です。悪を悪とする公正の神は、確かにいます。大いなる御手による「支配・統治・秩序の回復」は、ふさわしいときに必ずもたらされます。義による「報復」のしるしは歴史の随所に示されます。まことの義の「完成」は、キリストの十字架と復活にこそあらわされます。

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