月刊誌リジョイス 聖書日課 2010年6月28日(月)

サムエル上27章 ダビデ、敵国ペリシテに逃れる

ダビデは心に思った。「このままではいつかサウルの手にかかるにちがいない。ペリシテの地に逃れるほかはない。そうすればサウルは、イスラエル全域でわたしを捜すことを断念するだろう。こうしてわたしは彼の手から逃れることができる。」(サムエル上27:1)

 サウル王と和解したダビデですが、彼に命を狙われているという不安から逃れるために、敵国ペリシテに逃亡しました。ダビデは、和解の言葉(26章)の背後にあるサウル王の心理を推し量る用心深さを備えています。また、ペリシテにおいては、どう語れば、敵の王から好意を得られるかをよく心得ていました。また、嘘がばれないように、襲った民を皆殺しにし、慎重にことを進めました。

 ここには、策士としてのダビデの側面が描かれています。しかし、ダビデが敵国でも生き延びることができたこと、また、敵国に渡ってもイスラエルから憎しみを受けずにすんだこと、これらすべてはひとえに神の憐れみです。新約の光に照らせば、神がこのようなダビデの策略をよしとされるはずがありません。

 悪意と敵意に囲まれたなかを生き抜くのは、大変です。ダビデに倣い、策士たらんとする人もいるかもしれません。しかし、私たちは、用心深さを身につけても、策には頼りません。敵の悪意よりも自らの罪に目を向け、神の憐れみに寄りすがり、試練が過ぎ去るのを待ちます。

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