月刊誌リジョイス 聖書日課 2013年3月13日(水)

創世記38章 命をかけた誠実

「わたしは、この品々の持ち主によって身ごもったのです。」
彼女は続けて言った。
「どうか、このひもの付いた印章とこの杖とが、どなたのものか、お調べください。」
ユダは調べて言った。
「わたしよりも彼女の方が正しい。わたしが彼女を息子のシェラに与えなかったからだ。」(創世記38:25-26)

 この章の物語には、私たち現代の家庭倫理、性倫理からすると、強い違和感を感じざるをえません。当時の結婚等の社会制度やその中での寡婦の弱い立場を前提としなければ理解しにくいものです。

 ユダは自分の家系を守るために、タマルは、自らの立場を守るために、それぞれ思い図り、行動を起こしました。その行動はどちらも誠実さに欠けるものでした。もし見るべき点があるとするならば、彼らは神から与えられた賜物である「この世の生」を全うし継承しようという強い思いに動かされて行動していたと見ることができるでしょう。

 人のさまざまな思惑の結果、双子が生まれます。弟は祖父ヤコブと同様、兄を「出し抜く」者としての名が与えられました。しかし、彼こそがユダの血統を継ぐ者であり、ダビデを経て主イエスへと連なる者でした。人の行動がどんなに自分勝手で、愚かなものであったとしても、神は、その人間の至らなさを越え素晴らしい恵みを実現してくださるのです。

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