月刊誌リジョイス 聖書日課 2014年7月4日(金)

使徒12章 あらゆる艱難からの救出

ペトロは我に返って言った。「今、初めて本当のことが分かった。主が天使を遣わして、ヘロデの手から、またユダヤ民衆のあらゆるもくろみから、わたしを救い出してくださったのだ。」(使徒12:11)

 ユダヤ、サマリア地方とシリアのアンティオキア方面に、異邦人宣教の基盤が築かれていきます。一方、エルサレム教会はさらなる迫害に見舞われます。これまでの迫害は、大祭司を議長とする最高法院によるものでした。今回はヘロデ王を頂点とする政治権力によるもので、中心的使徒を狙い打ちにします。

 なぜ迫害したのか、はっきりしませんが、民衆からの人気取りと、自分の偉大さの誇示がねらいだったようです(3、22節)。政治権力の悪質な濫用により、ペトロも不当に逮捕され、監視されます。以前の最高法院による逮捕(5章18節)とは、比較にならないほど厳しい監視のなか、投獄されたのです。

 ペトロ自身も信徒たちも、この厳重な拘束からの解放・救出はゼロに近いと思っています。しかし死から復活した主イエスは、苦難の暗闇の中にいる彼らに、救いの光を与えます。この救出は、ペトロにも信徒たちにも、とても考えられない夢のような出来事でした。ペトロたちは改めて確信します。主イエスが本当に生きていて、あらゆる艱難から救い出してくださる救い主だということを。

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