月刊誌リジョイス 聖書日課 2015年9月9日(水)

サムエル上27章 非情の策士ダビデ

ダビデは心に思った。「このままではいつかサウルの手にかかるにちがいない。ペリシテの地に逃れるほかはない。そうすればサウルは、イスラエル全域でわたしを捜すことを断念するだろう。こうしてわたしは彼の手から逃れることができる。」(サムエル上27:1)

 ダビデはサウルの手から逃れるために、イスラエルの宿敵であるペリシテのガトに亡命し、ガトの王に仕えました。しかし、彼はイスラエルを裏切ることはしませんでした。イスラエルと敵対関係にあった民族を襲いながら、ガトの王には、イスラエルを襲ったかのように偽りの報告をして、王の信用を得ていたのです。ダビデはこのために襲った人々を皆殺しにすることまでもしました。

 ダビデの残虐行為と欺瞞は生き抜くためであっても、罪です。26章でダビデはサウルを寛大に扱い、主の守りの御手にのみ頼ったのですが、それとは別人のようです。主に従う歩みを貫くことのできない人間の弱さを思わされます。「我らを試みに遭わせず、悪より救い出したまえ」と祈るほかありません。

 しかし、主はこの罪深く痛ましい出来事によってもご計画を狂わせず、ダビデを王としてその子孫から救い主が生まれるように、すべてを導かれました。主は今も、罪に満ちるこの世に、救いの御計画を進めておられます。「御国を来たらせたまえ」と祈りつつ、主の御手に期待し続けたいと思います。

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