月刊誌リジョイス 聖書日課 2015年12月9日(水)

イザヤ55章 魂にまことの命を

耳を傾けて聞き、わたしのもとに来るがよい。
聞き従って、魂に命を得よ。
わたしはあなたたちととこしえの契約を結ぶ。
ダビデに約束した真実の慈しみのゆえに。(イザヤ55:3)

 民に代わって罪と病を背負われる主の僕の愛と労り。そこから届く回復と癒しの恵みが、55章でも、さまざまな形で約束されています。

 「聞き従って、魂に命を得よ」。聞くことは、聖書の信仰の命です。聞くことで信頼し、聞くことが平和と喜びをもたらします。贖い主である主の僕は、「聞き従う」ことを喜びとされました(50章4節)。聞くためには、主のもとに集わなければなりません。つまり聞くことは、神の近さを約束する恵みだからです。聞き従う者は、「魂に命を得」ます。

 魂は、感情・知識・心の状態などのすべてを取りまとめ、人間の命と存在の根幹を形作ります。しかも旧約における魂は、人間の弱さを浮き彫りにします。命の寄る辺なさ、深い悩みの中で嘆き傷ついている人間、それが魂として生きる人間です。

 逃れられない弱さをもつ私たちを、また、聞くことが苦手な私たちを、力強い救いへと招く神の恵みが訪れました。ダビデが待ち、イザヤが憧れた「とこしえの契約」が実現しました。実現した契約を、一層深く体験する待降節でありますよう。

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