月刊誌リジョイス 聖書日課 2019年8月29日(木)

詩編79編 神の憐れみのみによって

  

どうか、わたしたちの昔の罪に御心を留めず
御憐れみを速やかに差し向けてください。
わたしたちは弱り果てました。(詩編79:8)

 紀元前586年、バビロニア帝国によってイスラエルは、聖なる神殿を含めて、滅ぼされました。神の裁きを受けたからです。しかし、この絶望の中でも詩人は神の救いを期待して歌っています。なぜでしょうか。

 詩人は、「あなたの嗣業」、「あなたの聖なる神殿」(1節)、「あなたの僕らの」、「あなたの慈しみに生きた人々」(2節)、「私たちの救いの神よ」(9節)、「あなたの民」、「あなたに養われる羊の群れ」(13節)と告白します。

 8節では、特に憐れみを期待しています。「憐れみ」とは本来、胎児を宿している母親の胎を指す言葉です。神の正しい基準で人間の罪を裁かれたら、誰も神の前に立つことはできません。しかし、母親が自分の胎内にいる赤ちゃんを守り憐れむような、慈悲深い神のご性質に希望を置いて、神の保護の対象である神の民であることを明確に歌うのです。

 神が、このような憐れみをもって、歴史の中で赦しを通して栄光を表してくださったように、きょうを生きる私たちの罪をも赦してくださり、必ず回復してくださるに違いありません。アーメン。

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