月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年6月 2日(水)

ヨブ30章 幸いを望んだのに

  

だが今は、わたしより若い者らが
わたしを嘲笑う。

わたしは幸いを望んだのに、災いが来た。
光を待っていたのに、闇が来た。(ヨブ30:1,26)

 ヨブはかつて、やもめや身寄りのない子を助け、また真実の言葉を語り、広く尊敬を集めていました。しかし、今や財産と家族を失い、重い皮膚病を患って、人びとから敬遠されるようになりました。それだけではなく、自分よりも立場が低いと考えていた「愚か者、名もない輩、国からたたき出された者ら」(8節)からも罵られるようになったのです。このような状況の中、神は、善い行いを顧みてくださらないばかりか、理不尽に怒りをあらわす方としか、ヨブには思えなくなりました。

 そのようなとき、人はどうするでしょうか。もはや神なしで生きて行こうと思い定めるかもしれません。あるいは、自分の力でいつか周りを見返してやろうとするかもしれません。しかし、ヨブはひたすら悲しみの中に沈みます。

 人が経験する悲しみは決して簡単に対処できるものではありません。そして、神は私たちが安易に理解し、捉えられるようなお方ではないのです。

 この時点でヨブにはまだ見えていませんが、神はヨブの深刻なうめきにじっと耳を傾けておられるのです。

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