月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年6月21日(月)

列王上1章 生きておられるから神の意志は貫かれる

  

王は、誓った。「わたしの命をあらゆる苦しみから救ってくださった主は生きておられる。あなたの子ソロモンがわたしの跡を継いで王となり、わたしに代わって王座につく、とイスラエルの神、主にかけてあなたに立てた誓いをわたしは今日実行する。」(列王上1:29-30)

 ダビデ王の最晩年になると、ダビデの四男であるアドニヤが思い上がって「わたしが王になる」と言い出し、王位継承の争いが起こりました。預言者ナタンは、このことをソロモンの母バト・シェバに確認します。すると、バト・シェバはダビデ王に、ソロモンが次の王ではないかと確認します。ダビデ王は、「確かにソロモンがわたしの跡を継いで王となる」と言い、「今日それを実行する」と言います。ダビデ王の言葉を聞いて、祭司ツァドクは、ソロモンに油を注ぎ、民たちは皆、「ソロモン王、万歳」と叫び、大いに喜んだのでした。

 権力争いは、それぞれの人間、グループの自己主張と、それを実現しようとする執念の対立から起こることが多く、そこには人間の罪と欲望が渦巻いています。その矛盾に満ちた過程の中でも神の意志が貫かれることが、ここに記されています。ダビデは、神は生きておられるからソロモンが王になる、と言います。神は生きておられるから、神の意志は貫かれるのです。

 この世は、確かに矛盾だらけですが、神の意志は貫かれます。神は生きておられるからです。

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