ユダヤ人絶滅のハマンの奸計を知ったモルデカイは、衣を裂き、荒布を着、灰をかぶり、叫び、王の門にまで行きました。やがてこのことが宮殿にいたエステルの耳にも入ります。彼女は侍従ハタクをモルデカイのもとに送り、事情を聞かせます。モルデガイはハタクを通してユダヤ人の危機を伝え、王に寛大な処置を願い出るようにと願います。しかし、王妃であっても王の召しを受けずに王のもとに行くと、必ず殺されることになっていると困難を伝えます。これを聞いたモルデカイはエステルにこう呼びかけます。「王宮にいて無事だと考えてはいけない。…この時のためにこそ、あなたは王妃になった」と。「この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」(エステル4:14)