月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年9月27日(月)

エステル4章 この時のためにこそ

  

「この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」(エステル4:14)

 ユダヤ人絶滅のハマンの奸計を知ったモルデカイは、衣を裂き、荒布を着、灰をかぶり、叫び、王の門にまで行きました。やがてこのことが宮殿にいたエステルの耳にも入ります。彼女は侍従ハタクをモルデカイのもとに送り、事情を聞かせます。モルデガイはハタクを通してユダヤ人の危機を伝え、王に寛大な処置を願い出るようにと願います。しかし、王妃であっても王の召しを受けずに王のもとに行くと、必ず殺されることになっていると困難を伝えます。これを聞いたモルデカイはエステルにこう呼びかけます。「王宮にいて無事だと考えてはいけない。…この時のためにこそ、あなたは王妃になった」と。

 決定的な言葉です。この言葉によってばらばらに見えていたことが一つにつながり、進むべき道が示されます。私たちも人生の旅の途中で、「あのことはこの時のためだったのか」と気づくことがあります。その時、人生を再発見し、生きる意味を受け取りなおします。生きて働いておられる神との出会いの瞬間です。試練や悩みにも必ず意味があります。今はわからなくても、「この時のためだった」とわかる日が、やがて必ず来ます。

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