月刊誌リジョイス 聖書日課 2022年1月14日(金)

創世記45章 ヨセフ物語(2)万事を益とする神

  

「命を救うために、神がわたしをあなたたちより先にお遣わしになったのです。」(創世記45:5)

 奴隷としてエジプトへと売られたヨセフは、運命のいたずらに翻弄されるかのように、牢屋に入れられてしまいます。

 ところが、かつて“夢見る者”であったヨセフは、今や夢を解き明かす者としてエジプト王の夢さえ解いて牢屋から解放され、ついに王の右腕としての地位に上り詰めます。

 ヨセフの解き明かし通り、大豊作と大飢饉が訪れると、やがて遠くカナンの地から食糧を求めてやってきたヨセフの兄たちが、大臣となった弟の前にひれ伏します。少年ヨセフが見た夢の実現です。

 やがてヨセフが自ら正体を明かすと、兄たちは驚愕し、かつてヨセフを売り飛ばした自分たちの罪への復讐を恐れます。が、ヨセフは、すべては神が計らったことだと、彼らを赦すのです。

 “自分がこうなったのは、あなたのせいだ”と、人間が主語になっている限り、被害者意識や他人への憎悪から解放されはしないでしょう。しかし、神が主語になる時、すべては変わります。

 “神が万事を益としてくださった”私たちの意志や才能によらず、単なる偶然でもなく、すべては神の御計画による。この神の摂理こそ、ヨセフ物語の真価です。

 【祈り】 神様。目先のことだけで判断することをやめて、あなたの摂理に信頼する心を与えてください。

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