月刊誌リジョイス 聖書日課 2022年7月21日(木)

ヨブ29章 悲しみに表される信仰

  

あのころ、全能者はわたしと共におられ
わたしの子らはわたしの周りにいた。(ヨブ29:5)

 3人の友人との対話を終えたヨブは、過去の幸福と栄光を振り返ります。そして現在の悲惨を嘆き(30章)、神に向かって潔白を主張します(31章)。ヨブの過去の幸福の中心には神との親しい交わりがありました。彼は常に神に守られ、神の御光に導かれて歩みました。そのような神との親しい交わりの喪失が、ヨブの嘆きの中心だったのです。かつて受けた人びとからの敬愛も、財力や権力によるものではなく、身寄りのない子らを助け、やもめの心をなぐさめ、障害のある人や貧しい人たちを助ける愛の実践によるものでした。ヨブが嘆くのは、世俗的な栄光を失ったからではなく、神の僕として隣人愛に生きた、充実した人生を失ったからなのです。つまりヨブの信仰はサタンが訴えたようなご利益信仰ではなく、何よりも神と共にいることを喜ぶ信仰だったということです。このヨブの悲しみに彼の信仰がよく表れています。だからこそ、神に挑戦するという信仰の危機を通りながらも、最終的にヨブは「神と共にいる」という幸いなゴールに導かれるのです。

 私たちも日々の歩みの中で、順境の時も逆境の時も、御言葉をもって語り掛けてくださるインマヌエルなる主が共にいてくださることを、何よりの喜びとしたいと思います。

 【祈り】 主よ、富や権力や人からの称賛ではなく、あなたとの生ける交わりを喜ぶ者とならせてください。

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