ウエストミンスター小教理問答の学び 第14〜15問

第14〜15問 罪の定義とアダムの罪

問14: 罪とは何ですか。
答:   罪とは、神の律法への一致に少しでも欠けること、あるいは神の律法に背くことです。

問15: 私たちの最初の先祖たちを、創造された状態から堕落させた罪とは、何でしたか。
答:   私たちの最初の先祖たちを、創造された状態から堕落させた罪とは、彼らが禁断の木の実を食べたことでした。


罪を判断する規準

(1) 人は、罪(悪)を判断するのに様々な規準を用いています。
A. 他人に迷惑をかけることが罪である、と考える人がいます。けれども、他人に迷惑を与えなくても、親がわが子に禁じる悪があります。例えば、性的不良行為などは、当事者同志の合意があっても、親は禁じます。それは、人に迷惑をかける、という規準でははかれない悪です。

B. 社会的に禁じられていることが罪なのだとする考えもあります。けれども、社会によって、善悪の規準は異なっています。仇討ちは、日本の近世では美徳でしたが、私的復讐は、本来は悪です。社会も真の規準にはなれません。

C. 良心が痛むことが罪だと言う人もいます。けれども、良心の痛み方には個人差があります。平気で嘘をつく人も、嘘をつくたびに心が痛む人もいます。これも、規準として不十分です。
(2) 聖書によれば、罪とは、神の律法(神の命令)に従わないことです。神の律法によって、私たちは、永遠に変わらない規準で善と悪とを判断し、善を選び悪を避ける生活に招かれるのです。

神の律法への不一致と違反


 アダムの罪は、神が禁じられた実を食べたことでした。しかし、禁令違反だけでなく、律法への不一致も罪です。ですから、律法の禁令(殺人、盗み、姦淫など)を破ることだけでなく、神が求められる高い水準で神と人を愛さないことも罪です。人は皆、罪人なのです。

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