あさのことば 2022年3月 7日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

川杉安美(草加松原教会牧師)

川杉安美(草加松原教会牧師)

メッセージ: 主がおられるのに知らなかった



 ごきげんいかがでしょうか。草加松原教会の川杉安美です。
 神様が共にいてくださる、というのは、自分が気づくかどうかという面があります。

 旧約聖書、創世記28章10節以下に、ヤコブの夢という話があります。ヤコブは、自分の招いた結果なのですが、兄エサウの憎しみを受けるようになり、兄から逃れるために、家族と離れ、一人遠い地に旅立つことになりました。旅と言っても、当時のことです。誰もいない、何もない荒れ野を、荷物を持って歩いていきます。夜になって寝るときも、野宿です。兄から逃れるようにして出てきたヤコブは、孤独の中で、石を枕にして横になります。

 その夜の夢の中で、神様はヤコブに語りかけます。「見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れ帰る。」(創世記28:15)。ヤコブは、眠りから覚めて言います。「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった。」(創世記28:16)。もとから神様はヤコブと共におられたのです。そのことをあらためて神様は、ヤコブに気づかせてくださいました。

 今日では、神様が直接夢で語りかけるということはないでしょう。しかし、聖書を通して、あるいは祈りを通して、あるいは人の言葉を通して、時には何かの出来事を通して、神様が共にいることを気づかせてくださいます。たとえ気づかなかったとしても、神様は、前から共にいてくださっているのです。

 イエス様は言われました。「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」マタイによる福音書28章20節です。神様があなたにもそれを気づかせてくださるように。

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