あさのことば 2022年4月11日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(東京教会牧師)

野島邦夫(東京教会牧師)

メッセージ: 富める青年の求道 2.何を求める?



 いかがお過ごしでしょうか。東京教会の野島邦夫です。
 マタイによる福音書19章16節から26節の、金持ちの青年がイエスを訪ねる話は、キリスト教の求道について深く教えます。今回のシリーズでは、この青年の態度から「求道とは何か」ということを学びます。毎回、この聖書箇所全体を読み上げることはできません。どうか並行してお手元の聖書でお読みください。

 この青年が、イエスに近づいて質問したことは、「永遠の命を得るにはどんな善いことをすればよいのか」です。彼は、イエスに永遠の命を得る道を尋ねています。これこそ、人が宗教に求めるもの、そして宗教しか答えることができないものです。質問は的を射ています。

 人は、しばしば宗教に、商売繁盛、家内安全、無病息災、入試合格など、いわゆる御利益を求めます。キリスト教は、直接これに応えません。求める方向、求めるものが違うと言います。

 キリスト教が差し出すのは、永遠の命です。永遠の命と言っても、この現生の命が、老化することなく若さを保って永久に続く、という不老不死のことではありません。

 キリスト教が言うのは、世界の創造者の神に、キリストを介して繋がれることです。この時、朽ちない命の種が、キリストを信じる者の心の中にまかれます。永遠の命の確実な希望が与えられます。現生の死は、それに至る浄化の門です。クリスチャンが死んで天国に行くとは、この意味です。

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