あさのことば 2022年4月13日(水)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(東京教会牧師)

野島邦夫(東京教会牧師)

メッセージ: 富める青年の求道 4.善き事、善き方



 いかがお過ごしでしょうか。東京教会の野島邦夫です。
 マタイによる福音書19章16節から26節の、金持ちの青年がイエスを訪ねる話は、キリスト教の求道について深く教えます。今回のシリーズでは、この青年の態度から「求道とは何か」ということを学びます。毎回、この聖書箇所全体を読み上げることはできません。どうか並行してお手元の聖書でお読みください。

 「永遠の命を得るためにどんな善いことをすべきか」と青年は質問します。その背後には、善いことを積み重ねれば救いに至る、と言う考え方があります。これは順序が逆だ、とイエスは答えられます。善いことを知るには、ただ一人の善い方、神にお願いせよ、それから神の善悪の掟を守れ、と。

 ここが大切な点です。まず、ただ一人の善い方、神を下から信頼する、神の前にへりくだるその時、神に生かされ、神の掟を守ることが、神に喜ばれるものとなります。

 ユダヤ人青年は、このことが見えませんでした。十戒後半の掟を列挙された時、私は皆守っている、と言い、自分の力で救いを得る自信を示しました。

 救いを得るのは自分の力だ、という考え方は誰にもあります。日本人にも。そして、神を知っているはずのユダヤ人でも、大切な一点を見失うと、この誤った自信に陥ります。その一点とは、何よりも、神を下から信頼することです。この道をはっきり示して、確立して下さったのが、イエス・キリストです。

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