あさのことば 2022年7月25日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

佐野直史(銚子栄光教会牧師)

佐野直史(銚子栄光教会牧師)

メッセージ: キリエ・エレイソン



 おはようございます。銚子栄光教会の牧師、佐野直史です。今日も聖書の言葉に聞きたいと思います。
 キリスト教会の伝統的なお祈りの言葉に、「キリエ・エレイソン」というものがあります。これは、「主よ、憐れんでください」という意味の言葉で、神様に憐れみを求める祈りの言葉です。

 この祈りは、聖書の中で、信仰者たちによって、いろんな時に祈られています。神様に罪の赦しを求める時、信仰の道の中で迫害に遭う時、この世の理不尽な出来事にただ悲しむ時、病に悩み苦しむ時、どうしようもない家族の問題を抱えている時など、聖書の信仰者たちは、事あるごとに、「主よ、憐れみを」と祈ってきたのです。

 「主よ、憐れんでください」、この祈りは、私たちが行き着く最後の祈りなのだと思います。もう祈る言葉がない。どう祈ってよいかわからない。祈る気力も湧いてこない。自分の力ではどうすることもできず、ただ神様の憐れみを求めるしかない。そういう時に、私たちが最後に行き着く祈りが、「主よ、わたしを憐れんでください」という言葉だと思います。

 神の子救い主イエス・キリストは、「キリエ・エレイソン」と何度も祈り求める二人の盲人に出会われ、彼らを深く憐れんで、その病を癒されました。この「深い憐れみ」という言葉は、盲人たちが願い求めた「憐れみ」よりも、もっと深い、心からの憐れみを表す言葉でした。(マタイ20:29-34参照)

 神様は、そのように、「主よ、憐れんでください」と祈り願う私たちに、私たちが願い求める憐れみよりも、はるかに大きな憐れみをもって応えてくださるお方なのです。

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