3節で言われている「自分を過大に評価」するとは、「自惚れ」、「高慢」という言葉に近いものです。人は、他人の場合は厳しく評価しても、自分を測るときは、正確な判断ができなくなり、甘めの評価になりがちです。自惚れは、本当の自分が見えていない人の特質です。次の「慎み深く」とは、「節制」とも「賢明さ」とも訳されます。福音書では、悪霊を追い出していただいた人が、「正気に返る」というようなときに、用いられる言葉です。正しい健全な自己評価を下す者は、慎み深い人です。自分を過大に評価してはなりません。むしろ、神が各自に分け与えてくださった信仰の度合いに応じて慎み深く評価すべきです。わたしたちは、与えられた恵みによって、それぞれ異なった賜物を持っていますから、…奉仕の賜物を受けていれば、奉仕に専念しなさい。(ローマ12:3,6-7)