月刊誌リジョイス 聖書日課 2020年12月 9日(水)

ゼカリヤ11章 羊飼いの命の代価

  

彼らは銀30シェケルを量り、わたしに賃金としてくれた。主はわたしに言われた。「それを鋳物師に投げ与えよ。わたしが彼らによって値をつけられた見事な金額を。」わたしはその銀30シェケルを取って、主の神殿で鋳物師に投げ与えた。(ゼカリヤ11:12-13)

 ここでは羊が羊飼いに対して賃金として30シェケルを払うと預言されています。30シェケルとは殺された奴隷の代価として払われる金額(出21章31節)で、羊飼いを軽蔑する象徴的な数字です。羊飼いは神の命令どおりに、それを鋳物師に投げ与えました。

 ここで羊飼いとは直接的には預言者ゼカリヤのことで、羊とはイスラエルの民のことです。つまり、ゼカリヤは民から軽蔑されたのです。

 銀30で何か思い出しませんか。そうです、あのイスカリオテのユダが主イエスをユダヤ教当局者に売った代価です。後にユダは後悔し、その銀貨を神殿に投げ込みます。祭司たちはそれで陶器職人の畑を買いました(マタ27章7節)。ここにゼカリヤの預言が成就したのです。

 羊飼いである主イエスは、自分を殺そうとする者のために執り成しの祈りをし、神さまに罪の赦しを請いました。そして、十字架で贖いの死を遂げ、私たちを罪から救いました。

 主イエスの命の代価は、銀30などというものではなく、罪人の救いという途方もないものでした。

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