月刊誌リジョイス 聖書日課 2021年10月18日(月)

コヘレト12章 神を畏れ、その戒めを守れ

  

青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ。苦しみの日々が来ないうちに。(コヘレト12:1)

 かつて1章のコヘレトは、「つらい」「労苦」「もの憂い」「満たされない」「悩み」「痛み」といった言葉ばかりの「苦しみの日々」の中で神へと思いを向け始めることができたのでした。太陽が闇に変わるよう。月や星の光が失せるよう。そのような「苦しみの日々」は確かに私たちも体験することです。その体験を踏まえて、コヘレトは「苦しみの日々が来ないうちに」(1節)神に心を向けよというアドバイスを私たちに与えてくれます。

 思いを神に向けることによって苦しい試練の中から救い出していただくということも、私たちがしばしば体験する事実ですが、その体験があるからこそ、むしろ今という平穏な日々の過ごし方が導き出されてきます。それが、「苦しみの日々が来ないうちに」神に心を留めて生活するという知恵です。

 そして、それこそがコヘレトの言葉の「結論」、すべてに耳を傾けて得た結論、「神を畏れ、その戒めを守れ」という結論になりました。何気ない毎日の事柄すべてを神と人への愛ゆえに行うこと。御言葉をいつも心に宿して生活すること。「これこそ、人間のすべて」(13節)です。

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