ソロモンが油注がれ、王とされた時、彼の目の前には為すべき神殿建設の事業が備えられていました。既に必要な物と人とを父ダビデが準備してくれています。土地も定められています。すべてのお膳立てがなされていて、ソロモンは建設開始の命令だけを出す状況にありました。が、その号令を出すソロモンには芽生える思いがありました。「神殿を建てようとするわたしは何者でしょうか」(2章5節)。神殿建設をダビデから引き継いだソロモンは併せて、神の御前に身を低く正すという麗しき賜物をも引き継いでいました。ソロモン王は、主の神殿のために行われてきた仕事がすべて完了すると、父ダビデが聖別した物、銀、金、その他あらゆる祭具を運び入れ、神殿の宝物庫に納めた。(歴代下5:1)